今までにあった修羅場を語れ【その27】
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300: 名無しさん@おーぷん 19/07/20(土)12:27:47 ID:hbc
赤の他人の子供と一年ほど住んだことがある。
私はアラフィフBBA。二十代の時、婚約破棄されて以来、結婚願望ゼロになって未だ独身。

貯金は幸い多いから老後にお国の世話になる心配はなし。
婚約破棄された理由は、私の父の兄弟(七人兄弟)のうち三人が早世してるから。
「短命家系は困る」と彼の両親に言われた。
彼は「親が祝福してくれない結婚はちょっと…」と言う。
父の耳に入れたら悲しむと思って親には性格の不一致と言っておいたのに、彼母が実家にわざわざ電話してきて全部バレた。
父がショックで鬱っぽくなったので、慰謝料なしで別れるつもりだったが弁護士挟んで八十万ほどぶんどった。それが二十五年前。
その後働きながらなーんとなく民間のボランティア団体に加入して、ゆるくボランティアしながら生きてた。
平日は働いてるから土日だけ、災害があったら炊き出しのお手伝いとか、寄付物品の整理とか。
なのになんでかある日、「中1の女の子を預かってくれないか」と言われた。
DVとか虐待関係の保護で、本来なら行政の管轄なんだけど、母親の方が何度か行政にたらい回しにされたり対応に不備があったりで行政を信用できず民間の支援団体を頼ったらしい。
その支援団体と、私が属するボランティア団体が繋がってて、「シェルターは一杯だし、父親に居所がバレないようなるべく全く関係ない人間に預けたい」とかいう話だった。
もっと小さい子だと子育て実績があって夫婦そろってる家庭のとこに行かせるんだけど、中1だし安全そうな同性なら独身でもいいって考えだったらしい。
三人くらいの人が断って、私のとこにお鉢が来た。
なんとなく「いいですよ」って答えちゃって、その子がうちに来た。
これが十八年前くらいの話。
多分今は民間でもこんないい加減なことやってないと思うんだけど、当時は「かくまうのがとにかく優先」って感じだった。
うちに来た子はとても静かだった。顔を隠すために髪を長ーく伸ばしてた。
「ただ置いてくれればいい」と言われていたから、名前と食べ物の好き嫌いとアレルギーと服のサイズだけ聞いて、基本放置した。
私が朝仕事に行って、戻ってくるとその子は同じ場所(たいていテレビの前)から微動だにしてなかった。
とくに話しかけることなく好きなだけテレビを観させ、ごはんとお風呂、歯磨き洗顔だけやらせて、私が寝る時間に一緒に消灯させた。
ここで美しい心の交流があればドラマっぽいんだが、別にそんなこともなく。
最初は一週間くらいって話だったのに、延び延びになって結局一年くらいうちにいた。
うちを出て行くときなぜかその子は泣いて、私は「何もしなかったのに、泣かれたら逆に申しわけないな」と思った。
それから十七年経って、ボランティア団体経由でその女の子と再会した。
とっても普通の三十歳の女性になっていて、道ですれ違っても絶対わからないくらい普通になっていた。髪も短かった。
彼女は会ってすぐ色々謝ってきた。
・仕事でいない間、私のマニキュアやコスメを使った
・抽斗からお金を盗んだ(その場で返された。二万円くらい)
・皿を割って隠したことがある
等々。
その懺悔の中に「彼氏を追い返した」というのがあった。
彼氏とはなんぞや?と思って人相を聞くと、婚約破棄した元彼だった。
その子は「彼氏を家に連れ込まれたりしたらいやだ!」と思い、元彼が何度訪ねてきても「そんな人いません」で追い返したらしい。
ごめんなさいと謝られたが「全然いいよ」としか言えなかった。
帰宅してじわじわ実感がわいたけど、あの子にもっとお礼言うべきだったわ。
元彼を何度も追い返してくれたなんて有難い。トラウマで大人の男性が怖かっただろうに…

301: 名無しさん@おーぷん 19/07/20(土)12:43:11 ID:5eX
>>300
良い意味でギブ&テイク出来てたんだね。


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